WORK
仕事内容
あなたの今のお仕事(現場)を教えてください
プロモーションという部署は、一言でいうなら「多くの消費者に知ってもらうため活動」になります。
自分たちの会社が立ち上げるプロジェクトやタレントの活躍などを広く知ってもらうことと、吉本興業という会社がどんなことをしているのかを消費者に知ってもらう活動をする部署です。
媒体にインタビュー記事をたくさん出して露出するのがよいのか、記者会見のような形のほうがよいのかなど、案件ごとにどのようにプロモーションをするのが最適なのかを考え、プロモーションの方法を決めていきます。



仕事における、あなたの役割を教えてください
プロモーションセンターを統括する立場でもありつつ、自分が今までやってきたことの集大成=宣伝プロデューサーのような役割も担っています。なおかつ、そういった自分の経験を部下や後輩に教え、育成に努めることも私の役目ですし、新規の媒体やメディアを開発することも必要です。
今後、力を入れるべきと思うのは、プロジェクトのマネタイズ化(企業と組んでプロモーションでお金を稼ぐといったことを考える、そのためのタイアップの獲得など)や、この先のデジタル化にプロモーションとしてどう対応するのかというところです。目先の仕事にとどまらず、先を見ることも求められます。
プロモーションに必要とされる資質
吉本興業のプロモーションは業務内容が多岐に渡ります。昨日までアーティストの担当をしていたけど、次の日には省庁関連の案件の担当になるということがよくある。そう考えると、好奇心旺盛でミーハーな人のほうが向いているのではないかと思います。そして、非常に忙しい部署なのでタフであることも大事。自分で楽しみを見つけられるような人は向いていると思います。
仕事する上でのやりがい、面白さ
さまざまな案件に携わってきて、ひと通り経験してきたと自負しているのですが、それでもまだ新しい発見があります。その仕事に携わらなければわからなかったこととかがでてくる。
それの顕著な例が、渡辺直美さんとの仕事と言えるでしょう。ここ数年、彼女の宣伝担当をしています。彼女との仕事は急に話が降ってくることが多いんですが(笑)、とにかくこれまで見たことのない景色を見せてくれます。
最近では、レディー・ガガさんの『Rain On Me with Ariana Grande 』のミュージックビデオをパロディ化した動画が評判になりましたが、あれは情報解禁日の2週間ほど前に話が来ました。動画が出来上がってからマネージャーに「このような作品が完成したのですが、ニュースやテレビの情報番組で取り扱ってもらえますか?」と相談を受けまして。出来上がった動画を見たら内容もすごく面白く、完成度も高い。これは絶対に話題になるだろうという確信もあり、まずは本人に制作の経緯などの話を聞かなくてはとヒアリングを行いました。「どういう経緯で?制作費は?」と言った「聞かれそうな質問」を事前に本人と話をしておく。それをもとにリリースを作り、打ち出すという流れでした。結果としてレディー・ガガさん本人からもコメントがくるなど、再生回数もあっという間に1000万回を超えました。もちろん、基本にあるのは彼女のこだわりと、が作った動画のクオリティの高さです。よいものだからこそたくさんの人に届けたいという思いは私も持っていたので、結果につながったときの喜びはひとしおですね。

EXPERIENCE
社歴・失敗談
吉本興業に入社した動機・きっかけを教えてください
前職(レコード会社)の先輩が、吉本興業の当時の子会社「よしもとアール・アンド・シー」へ入社し、そこから声をかけてもらいました。その後、吉本興業のプロモーションチームと合体合併して今の形になったときに吉本興業に移ってきた形です。
入社の際には、自分自身がもともと面白くないのでお笑いの勉強ができるかなと思った部分もありました。もう少し面白い人間になりたいなと思ったんですけど。入社後10数年がたった今おもうのは、人を笑わせるというような面白い人間にはいまだなれていませんが、ただその間でエンターテイメント業界の中で、貴重な体験を幅広く経験できたので、人間の幅はが広がった分、少しは面白くなれたかなと思います。

吉本興業に入社して今までどんなお仕事(部署)をしてきましたか?
よしもとアール・アンド・シー株式会社を経て、吉本興業に入社。 プロモーションセンターにて、音楽アーティスト担当、媒体担当、映画宣伝担当をしたほか、ラフ&ピースマザー、島ぜんぶでおーきな祭(沖縄国際映画祭)、吉本興業海外事業、PRODUCE 101 JAPAN、などのプロジェクトの宣伝も担当する。
吉本興業だから味わえた経験を教えてください
吉本興業のビッグイベントと言える「島ぜんぶでおーきな祭」。沖縄国際映画祭から形を変えましたが、開催規模は変わらずに大きなもので、私はプロモーションとして全般をまとめる立場で関わっていたので、とにかくそのための準備が大変で。4月の開催に向け、年明けぐらいから本格的に準備をスタートさせるのですが、3月に概要を発表する記者会見を行い、そこから開催に向け怒涛のラストスパートの準備をおこなっていく。開催期間中もそれこそバタバタですが、すべてを終えたときの何とも言えない達成感は格別です。例えるなら、沖縄が終わったら「もう今年が終わったね」というくらい(笑)。ある意味で、自分が経験してきた仕事の集大成で、総合力を試されるという感じですね。その経験で得たものを若い社員に伝えていくことまで、まるっと含めて経験できる、ある種の“お祭り”として、吉本興業らしい良いイベントだなと思います。
そのほかにも、海外出張に行き、グローバルなエンタテインメントを経験することができたり、アーティスト担当として、日本全国のFM局をまわったり、おそらく公務員や一般の会社員では経験することのできない景色をみることができたのは吉本興業だからこそだと思っています。
飛び上がるほど嬉しかったことは?
2018年6月にInstagram社の『IGTV』が日本で初めてローンチされるときに、ピースの綾部祐二さんがインスタグラマー日本代表に選ばれました。それに伴い、アメリカのアナハイムで行われる『VidCon』という世界中の人気YouTuberやクリエイターが一堂に会する全米最大のネット動画の祭典に綾部さんが招待されたので、そこにプロモーション担当として同行させていただき、貴重な体験をすることができました。
仕事とはいえ、ただただ楽しい記憶しかありません。アナハイムのディズニーランドで、新アトラクションに試乗したり、ロサンゼルス・エンゼルスのプロ野球観戦、オートバイのハーレーダビッドソンが好きな綾部さんはハーレー好きが集まるイベントにもアナハイム郊外まで足を延ばしたりして。ただ、山の中なので電波を探して数キロぐらい歩いたりしたのもいい思い出です。また、その当時のInstagram社の社長と綾部さんの写真を撮影し、取材記事を自ら作成してニュース配信を行いました。自分が書いた原稿がニュースにもなるなど、このような経験ができて改めて「吉本に入ってよかったな」としみじみ思いました。
「やってしまった!」失敗から学んだ思い出は?
アーティストと全国キャンペーンに同行した際、テレビ局やラジオ局に出演した際に、ポスターにサインを入れて局に貼り出してもらうのですが、間違えて水性マジックを持って行ってしまい……。水性だとポスターの上ではインクをはじいてしまい、サインが上手くかけず、アーティストに迷惑をかけてしまいました。その場では笑ってもらえて事なきを得ましたが、とても恥ずかしい思いをしました。それ以来、事前に用意するものはチェックリスト作って必ず確認するようにしています。
吉本興業で達成したいことは?
プロモーションの部署は中途入社組が多く、さまざまな経歴を持つ人が多く集まっています。さらに、社内で担当する仕事もお笑いから音楽、文化、スポーツ、デジタル、省庁、海外までさまざまです。そのため、パラレルキャリアが実践できて“日本で一番タフで面白い、ゼネラリスト型プロモーター”が集まるチームを作りたいと思っています。
そのための第一歩として、プロモーション部内で“勉強会”を開催しています。そもそもプロモーションとはなんなのかというところをみんなで共有したくて。基礎中の基礎とも言えますが、どういうメディアがあって、どういう風に情報を出すのかという方法を共有することで、それぞれのアイデアの幅も広がると思うので。
これからは個人の時代。どこの会社と仕事をするのかではなく、誰と仕事をするのかが大事になってくる。そのために自分の知識を高めていかないとならないと考えています。変化が激しい時代にあって、10年後は今やっている仕事ではない新しい仕事がきっと生まれているはずです。そういうときにも柔軟に対応していけるようなプロモーションチームを形成することが私の目標と言えます。
MESSAGE
お世話になっているあの方から

渡辺直美さん インタビュー
【Q いつごろから一緒に仕事されているんですか?】
佐藤:
4年前ですね。2016年。
初めてのJWAVEのラジオのレギュラーで一緒になり、そこから一緒にお仕事をしていますね。
直美:
佐藤さんは、ガンガン来る系じゃないので、すごく仕事がしやすいです!吉本の社員さんって時が経つとみんな、ガンガン系になっちゃうので!「きついなノリ!」っていう社員さんも多いんです。そういう社員さんとは違って、ちゃんと話も聞いてくれて、仕事もきっちりこなしてくれて、見守ってくれている系なのですごく仕事がやりやすいですね。クリエイティブな芸人が「こういうことしたい!」というのを相談したいと思える存在ですね。中には「こういうネタどうですか?」って、ネタに関して提案してくるやばい人もいるんで!
「一回黙ってくれる?」ってなっちゃいますよね。笑
吉本は、芸人もさまざまだけど、社員さんもさまざまで、そんな中でも佐藤さんはやっぱり温和な感じで事を進めてくれて、うまーく立ち振る舞いができるから…センター長にもなったのかな?笑
【Q 佐藤さんは現場にも立ち会ったりされていたんですか?】
佐藤:
生放送の現場はいつも面白かったので、毎回立ち会っていました。オンエア後に、直美さんやスタッフのみなさんでラーメンを食べにいったりするのも楽しかったですね。
直美:
思った以上に社員と芸人って密な関係ですよね!
佐藤さんはマネージャーではないんですけど相談もするし、話もするし。表に出ているのは、私たちなんですけど裏ではこういう社員の方たちといろんなものを作って行っているんだよ!ってことを私は伝えていきたいです!だから、インスタとかにもスタッフを載せたりしているんですけど!
【Q プロモーションの担当者としてのやり取りは?】
佐藤:
直美さんのMVがどんどん注目されているので、今はそのことをしっかり拡散して、世界に発信していくのが仕事かなと思いますね。
直美:
私って…かなり頭おかしいんで!社員さんならみんなわかっていると思うんですけど、いきなり何かを始めたりするんですよ!何か作品作りたい!何かやりたい!とかは突飛に言い出しちゃうんで、そういうのを対応してくれているのはすごくありがたいです。
YouTube始めるときも、始める2日前くらいに「ちょっと、明後日くらいからYouTubeはじめよっかな?」って言ったときの、チーフマネージャーのあの顔は一生忘れないですね笑「え?!」っていう笑
今回のレディガガパロディのMVも、レディガガのMVを見た瞬間にずっと自分が自粛していたことも相まって「これは何かパフォーマンスしたい!!」と思って、すぐ各担当のスタッフさんに連絡したんですが、皆さん快くOKしてくれて「実際に作りましょう!」となり、打ち合わせもリモートで何回もして、細部までこだわってMVを作り上げました。
じゃあ、この作品をどうするか…?ってなったときに、やっぱり佐藤が動いたんですよね。笑
今回、撮影も髪型や小道具もすごくこだわったし、今はコロナ禍ということでそこも気を付けたいという想いがあったので、ダンサーもフェイスシールドつけたり、マスクしたりと細部まで考えて作り上げたのですが、そういうこだわりもすごく理解してくれました。そうやって、理解してくれる人がそばにいてくれるのはすごくありがたいですね。
自分が思っていることを理解してくれる人がそばにいてくれることがすごくうれしいです。
私は、意見を言ってくれる人がすごく好きなんです。自分が言ったことに対して意見を言ってくれて、それに対して自分が言い返せた場合「そこは、そういう風に考えているので大丈夫です!」などは、問題ないけど、自分が反対意見に対して言い返せなかったときは、そこはイコール穴じゃないですか!だから意見を言ってくれる人はすごく大切にしたいと思っているんですね。
反対にイエスマンは好きじゃないんです。
佐藤さんは、やさしそうだから一見イエスマンに見えるかもしれないんですけど、実際はちゃんと意見を言ってくれるので、私はすごく好きですね。
【Q 佐藤さん的には直美さんと仕事をする醍醐味は?】
佐藤:
一言でいうとすれば、僕が見たことがない景色を見せてくれる。
NHK紅白歌合戦にアーティストとして直美さんが出演した際もそうですし、出会っていなければ見られなかった景色をたくさん見せてくれている。
そこにつきますね。人生がより豊かになりますね。
直美:
吉本の社員と芸人は、やっぱり立場が違うので、一生分かち合えないと思うんですね。分かち合えないからこそ、私はいいものができるのではないかと思いますね。
作品を作るときは特に感じますね。やることが違うので。
私は「このMVがニュースにできたらいいな」とか「もっと多くの人に見てもらうには?」とかは、一切考えてないです!私は「面白いことやりたいなあ」それしか考えてないので本能タイプなんですけど。
もし、結果が出た場合、動画を撮っておきましょう!とか、ミニインタビューもしておいてくれるとか、事前準備をしてくれるんですね。
バズるかもわからないのに、先を読んでいろんなことを考えて動いてくれるのですごくありがたい存在ですね。