今の仕事(内容・役割)を教えてください
役割は主に2つあります。
1つ目はコーポレート・コミュニケーション本部で、省庁や自治体、放送局や民間企業など幅広い団体と連携を取りながら、エンタメを通じたPRやSDGsの啓蒙活動や社会貢献を行うことです。例えば、外務省とともに、国際協力の現場を舞台にしたドラマ(『ファーストステップ』)を共同制作させていただきました。他に、東京都教育委員会と英語の楽しさを伝えるワークショップを都立高校で開催したり、MSC(海洋管理協議会)と海洋資源を守るための啓発イベントを行ったりしてきました。
2つ目の役割は、兼任している海外事業部で、日本のお笑いを世界に発信することです。
この部署は海外出張が多く、色々な国に行かせてもらっています。最近も上海国際コメディフェスティバルで、新喜劇などの上演サポートをしました。
これまでのキャリアについて教えてください
私は中国の出身で、2015年に南京大学中国文学学科を卒業後、日本に留学しました。東京大学で文学を6年間研究し、修士課程と博士課程を経て、吉本興業に入社しました。
留学先に日本を選んだのは、日本のエンタメが大好きだったからです。日本の映画・ドラマ・バラエティー番組やJ-POPを楽しんでいましたし、アニメは『名探偵コナン』や『ちびまる子ちゃん』、『ドラえもん』に『カードキャプターさくら』など、子どもの頃から幅広く観ていました。
入社した動機・きっかけ
もともとは研究者を志望していましたが、博士課程の途中でコロナ禍に突入し、「今の世の中を良くするために、私にできることは何か」と自分に問いかけたら、愛のあるコンテンツを制作し、社会を明るくするエンタメ業界で働きたいと思いました。
エンタメ業界の中でも吉本興業に惹かれた理由の一つは、東大図書館にある吉本の社史(『吉本興業百五年史』)を読み、文化・歴史的にも興味が湧いたからです。ここならもっと成長して夢を広げられると考え、入社を決意しました。
仕事をする上で心掛けている事を教えてください
たくさん経験して、観察することです。
吉本興業の先輩社員は、現場でスピーディーかつてきぱきと仕事をこなしますが、それは多くの現場経験を積んできたからこそです。実際、私もお仕事を10数件以上の平行業務が普通で、まだ入社3年目ですが、とてつもない経験値を積むことができています。
これからも全ての出来事を経験し、反省点・改善点をしっかり見つめて、自分に合う仕事の筋肉を作っていきたいと思っています。
仕事のやりがいを教えてください
笑顔が見えて、笑い声が聞こえることが、シンプルに楽しいです。
イベントではお客様の笑顔。動画撮影ではタレントさんやスタッフさんの笑い声。関わる全ての人が幸せになる瞬間を間近で感じられるのは、人間が大好きな私にとって最高の職場です。
2023年の上海国際コメディフェスティバルでは、母親が実家の四川省から来て、新喜劇を観て大笑いしている姿を見た時は、「この仕事して良かった、夢を一つ叶えることができた」と思いました。
吉本だから味わえたこと
芸人さんは本当に才能のある人たちで、何かのテーマとかけ合わせたら、それぞれの感性で化学反応を起こしてくれます。そういう方たちとともに、SDGsを推進する社会貢献をしたり、国と国の架け橋になる文化交流をしたりする喜びは、吉本興業でしか味わえないと思います。
仕事は、好きなこと、自分にできること、社会に価値のあること、から探すといいと聞きますが、私にとってその3つの全てを満たしてくれる環境がここにはあります。
今後のキャリアビジョンを教えてください
将来は、グローバルをターゲットとした新規事業を中心に、まだ誰も想像していないエンタメの在り方・吉本興業の在り方を作る人になりたいです。
そして日本、中国、アジア諸国、世界中の人々に、Laugh&Peaceを広げたい。人が幸せを感じ、「生きていて良かった」と思える時間を増やすために、たくさんの経験を積んで、未知のエンタメを創造する力を養っていきたいです。
吉本興業を志望している人に向けて一言
私にとっての吉本興業は、常に驚きと面白みを与えてくれる会社です。世界中においても、変化の激しいエンタメ業界で創業100年以上の企業は珍しい存在。歴史が長いため、様々な出来事はもちろんありますが、蓄積してきた力量と知恵も並大抵ではありません。この環境の中で、仲間と一緒に、まだ見ぬ驚きと面白さを創造してみませんか?